五条坂なかにわ路地は、上からみるとI字型の袋小路の両側に長屋が建つ形式をしています。
通りから緩やかに下る斜め方向の坂の奥に幅の広い陽当りの良い賂時空間が南北に伸びています。
アプローチの下り坂は、子供たちがボールや三輪車で遊んでいても出ていきにくい程よい閾(しきい)
の役割を果たしています。
まちなかにおいて、路地空間は、道路に対する緩衝空間、子供の遊び空間、防犯空間、生活空間、
交流空間として、その貴重さが再認識されています。
京町家まちづくりファンド改修助成事業の選定を受けて改修された五条坂なかにわ路地は、
住宅と路地の関係を強めることで、生活空間や交流空間としての路地の可能性をより高めようと
意図されたものです。この新しく整備された五条坂なかにわ路地は、子供たちの遊ぶ姿を見守る
多世代の住まい手の方々の生き生きとした生活の場として、長く住み継がれていくこととおもいます。

